はじめに
テスト工程とは?
ソフトウェアのテスト工程とは、「プログラムが正しく動くかどうかを確認する作業」のことです。
ソフトウェア開発では、プログラムを書いたら終わりではありません。必ずテストを行い、バグがないかを確認する必要があります。
もしテストをしなかったら、こんなことが起こります。
- アプリが途中で落ちてしまう(例:スマホアプリがすぐに強制終了する)
- 間違ったデータが表示される(例:ネットショップで商品価格が0円になるバグ)
- 重要な機能が動かない(例:ログインボタンを押しても反応しない)
このような問題を防ぐために、開発の途中で何度もテストを行う必要があります。
システム開発におけるテスト工程の流れ
テスト工程の基本的な流れ
ソフトウェア開発のテスト工程は、大きく分けて以下の4つに分類されます。
テスト工程 | 目的 | 実施タイミング |
---|---|---|
単体テスト | 各プログラム(関数・クラス)の動作確認 | コーディング後 |
結合テスト | 複数のモジュールを組み合わせた動作確認 | 単体テスト後 |
システムテスト | ソフトウェア全体の動作確認 | 結合テスト後 |
受入テスト | ユーザー視点での最終チェック | リリース前 |
この順番でテストを行うことで、バグを早期に発見しやすくなり、修正コストを抑えることができます。
ウォーターフォールとアジャイルでのテスト工程の違い
ソフトウェア開発には「ウォーターフォール開発」と「アジャイル開発」の2つの手法があります。
それぞれの開発手法で、テスト工程の進め方も異なります。
① ウォーターフォール開発のテスト工程
ウォーターフォール開発では、開発の最後にまとめてテストを行うのが特徴です。
- 要件定義
- 設計
- コーディング
- テスト(単体→結合→システム→受入)
- リリース
メリット
✔ 事前に計画を立てやすい
✔ 開発の進捗管理がしやすい
デメリット
✖ バグが後から見つかると修正コストが高い
✖ 変更に柔軟に対応しづらい
② アジャイル開発のテスト工程
アジャイル開発では、開発とテストを短いサイクルで繰り返すのが特徴です。
- 設計
- コーディング & テスト(単体→結合→システム→受入)
- フィードバックをもとに再設計
メリット
✔ バグを早期に発見できる
✔ 変更や改善に柔軟に対応できる
デメリット
✖ 計画的に進めないと混乱しやすい
✖ 開発チーム全体の協力が必要
どちらの開発手法でもテスト工程は必須!
どの開発手法でも、ソフトウェアの品質を確保するためにはテスト工程が不可欠です。
初心者のうちは、まず「単体テスト」「結合テスト」「システムテスト」「受入テスト」の違いを理解することが大切です。